青く濡れる月が
かじかむ森を照らし出す
そこに遥か
秘められた
誰も知らない舞台が
あるの

明かり灯せ
煌めく琥珀と影が
ドアを行き交じる夜

明かり灯せ
踊り子たちは囀る
オパールの口端で

熱狂に
満ちる客席を
彼は
傀儡たちと見下ろす

その振り上げた
腕に、幕が落ちたなら
さあ、ショーの始まりだ

ライオンが吠え
狂ったラッパが鳴く
私は恐怖に引かれていく

さあ、飛べ
前
体酔わせて螺子切れるまで踊れ

最高のショーが
呼んでいる
最後のショーが
呼んでいる
最高のショーが
子供たちの起きる時間まで

小さな幕間に星明かりが消えたなら
疲れた役者たちが列なして吐ける

煙と悔った冷たい舞台裏から
駆け出せば鮮やかな
光に出逢った

恋をして
知らないあなたとワルツを踊りたい
誰もが皆
見とれるような
それは素敵な結末が

あるの

明かり灯せ
コルセットの夜闇と
彼に囚われていた

明かり灯せ
数多の囁きがほら
名前を呼んでいる

明かり灯せ
スパンコールのドレスと
上る息は眩く

けれども、どうだ
私の演技は、どこか
正しくないようだ

仮面の男が
グラスを手に笑う
私は舞台を転げ回る

さあ、飛べ
前
体酔わせてねじ切れ引き裂かれる

最高のショーだ
声がする
最後のショーだ
声がする
最高のショーだ
ちぎれてく
最後の