それはもほうではなかった
それはふくせいではなかった
それはぐうぜんではなかった
それはぐうぞうではなかった
そのおとこはかみのまつえいではなかった
そのおとこはかみのだいりにんではなかった
そのおとこはいつわりのかくめいかだった
そのおとこにしたがったものはすべていつわりだった
けしてなにかをしんじてはいけなかった
それはこのよでもっともだきすべきおろかなこういだった
きみょうなことに、いつのまにかなかみがまるごとすりかわっていたのにだれもきづこうとさえしなかった
どうやらそれをしてきするにはみなあまりにもちせいがたりなさすぎた

くるったようにはださむいはちがつのよぞらがきせつはずれのゆきをふらせたよるだった
こうしんのあしおとはどこまでもつづいただれもがねつにうかれているようだった
せんねんにいちどのさいやくをもたらすというちゃりょくしょくのつきがぼんやりとうかんでいた
とうくでなにかがはれつするようなおとがかすかにきこえたそれがあいずだった

そのおとこはわたしはかみにえらばれたそんざいなのだといった
かみにみちびかれたのだといった
わたしにはちからがあるといった
はたさなければならないやくそくがあるのだといった
やくそくされたしめいがあるのだともいった
こえたからかにだれよりもおおきなこえでそうせんげんしたがおれにはかみからめぐみをうけたおぼえなどさらさらなかった
ためいきがでるほどばかばかしいげんせつだった
それはまるできべんとむじゅんばかりをひゃくもならべたててこしらえたような
いたずらにこうまいでしゅうあくなまでにきょうしんてきなはなしだった

めふたのうらでいきおいよくもえていた
やけるようにあかくただれていた
みずみずしいはめつとこうばしいあまいちつじょとしたたりおちるきょうらんのあまいみつのあじだった
そのうらにあるものをついにもうゆめうたがうことはなかった
すでにもうておくれていた
とりかえしのつかないへげもにいのうずがめのまえにはあった
だれもがみずからそのあしをふみいれようとしていた
もはやそれをとめるじゅつなどどこにもありはしなかった
そしておれはしずかにそのとびらをしめた

くるったようにはださむいはちがつのよぞらがきせつはずれのゆきをふらせたよるだった
こうしんのあしおとはどこまでもつづいただれもがねつにうかれているようだった
せんねんにいちどのさいやくをもたらすというちゃりょくしょくのつきがぼんやりとうかんでいた
とうくでなにかがはれつするようなおとがかすかにきこえたそれがあいずだった
くるったようにはださむいはちがつのよぞらがきせつはずれのゆきをふらせたよるだった
こうしんのあしおとはどこまでもつづいただれもがねつにうかれているようだった
せんねんにいちどのさいやくをもたらすというちゃりょくしょくのつきがぼんやりとうかんでいた
とうくでなにかがはれつするようなおとがかすかにきこえたそれがあいずだった
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