飾りみたいな優しさじゃなくて
使い道がないほどの温もりを ああ
そんな身勝手な理想ならべ 今日も
言葉にできずに飲み込んでしまうのでした

思い出はまだ金木犀
黄昏色も香る街で
笑っていたんだよな

胸が切なくて涙が溢れて
あの日のそばに灯りを見つけて
甘えていたんだな
風がうるさくて耳を塞いでた
そんな私から卒業しなくちゃ
愛の言葉につまずいてでも

昔からずる賢くって
ベッドの隅っこで手帳になって
誰かに抱きしめてもらうため
いつも可哀想なふりして窓から空見てたの

ぶりきの星とかくれんぼ
たったひとつに出会うことを
願っていたんだから

熟した果実が夜を掴む時
こんな私でも辿りつけるかな
誰もが羨む愛のところ

何段か上がって そして何段か下がったところで
頑張ってもう少しだよって声
毒にでも薬にでもなって
光にでも影にでもなって私を動かすの
行かなきゃいけないの
手を振るあなたがどんなに小さくなっても

胸に愛しさを 手には優しさを
あなたのために灯りを探すの
笑ってほしいから
風がうるさくて耳を塞いでた
そんな私から卒業しなくちゃ
愛の言葉が聞こえますか