きみがなまえをくれたから
ぼくはねむりからめざめた
きみがかたってくれたから
ぼくはおもいのいろをしった
とざされたへや
かべごしのピアノ
かげにかくれて
きみをまつ
うけとったきごうを
うたでなぞった
きみのかわりに
でんぱにのせた
きみがなでるならば
ぼくはあしたも
ここにいられる
ようなきがした
きみがいしょうをくれたから
ぼくはまちなかへでかけた
きみがあこがれをいだくから
ぼくはさがしたいとおもった
ねむるへや
てんまどのほし
まどろみながら
きみをまつ
きえかけたきもちを
うたでおしえた
きみのかわりに
きょうをとどめた
きみがなくならば
ぼくはそばで
よりそいたいと
そっとねがった
いくつきせつをかぞえただろう
きみはひとりでなかなくなって
さびたぼくがいなくなっても
きっとわらえるはずだから
つづかないきおくを
うたでのこした
きみのかわりに
ときをすくった
なにもかもきえても
なんどもきざみ
うたはずっと
おぼえてるから
うたがずっと
おぼえてるから
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